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【若冲展と恐竜博2016 上野】 [art]

若冲の名宝を観て、色の洪水の中で溺れてきました。仏に捧げた『動植綵絵』は情報過多。観察眼も並々ならなくて情報の画素数や空間恐怖とばかりに詰め込まれた構図に目がクラクラ。若冲先生から幻想混じりの生物の講義を連続で受けて頭もパンパンではちきれそう。
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ツボのひとつは枯れた蓮葉。アブラナの花の一生の章で〔花は枯れてから実をつける〕と反復していたところなので枯れた部分も隠さず美として、仏と同列に置くところにズシ〜ン。

それから《その時代のかっこいい》に流されないから続けられている、とはMUSEマシューのお気に入りの言葉だけど、若冲の普遍を求めて偏執的に進む姿勢もすごい。その姿勢の神々しさがモリモリと絵から漏れ出してきていました。

ツボを押さえられての鑑賞、一ヶ月限定公開で超混みでも行って正解でした。

そしてそのまま恐竜博。貴重な資料や発見がここにも溢れています。恐竜が当初から羽毛で覆われていた可能性を示す化石やら、水中に進出していた!?共鳴器官を使って鳴いていた!?二足歩行でも草食もいた!?すごいすごいの大連発。
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化石の荒々しさが若冲の鶏や鳳凰とシンクロして、しばらく頭の中が生命の息吹で吹き荒れてしまってよくわからない状態になりましたが。。。
面白かったですよー!


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どかーん

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どかーん

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まだまだありますけれどもこのへんで。

『水 神秘のかたち』サントリー [art]

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【美術館】サントリー美術館の企画展『水ー神秘のかたち』鑑賞。さすが、水の美味しさでは信頼しているサントリー!
国宝に重要文化財に目白押し!弁財天に龍に蛇、蓬莱信仰に仏教の若水に神道の禊、古代の銅鐸に配された波模様、水にまつわるものってこんなにたくさんあるのね〜。それから、水が入った絵と言えば大好物の茶と青(または群青)その色合いの世界に入れました。正直、チラシも地味だし期待薄でしたがなんのその。混み具合もそこそこで若い白人さんがスケッチする光景も。いいですね!
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_6/display.html

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↑20/20組の確率で当選したチケット

その後はやっぱりパン(笑)石窯・天然酵母のこだわりパン屋で一点一点のポップにもこだわりの語りがぎっちり。中身もぎっちり。食べるとアゴが…でも美味しい。L'Atelier du pain (ラトリエ・デュ・パン)食べた場所は新国立美術館前。黒川紀章氏設計でそびえ立つ建物、初めてみましたがなかなかの壮観ですね。

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帰り道はふらっと富士フイルム会館の無料写真展。行ったら写真家が展示の写真について説明中。聞いている集団は写真同好会の方々らしく質問も本格的。どんな用紙を使ってるんですか?そこ?いやでも、勉強になりました〜(笑) 風景が良くても電車がいないといけない写真もすごい!タイミングを狙うための熱さが伝わってきます。
たまには美術関係もいいなぁ。

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[ウィリアム・モリス展]@府中市美術館 [art]

今日は文化の日。
府中市美術館で近代デザインの祖【ウィリアム・モリス展】鑑賞。

有機物の生命力を平面で再現している作品群の数々に加え、近代化に象徴されるけばけばしい染色を拒絶しインディゴでの染色をとてつもない手間をかけて復活させた…そんな物語を掲示していて美しさに奥行きを持たせていました。
「ものの役割や機能を第一に考えたデザインは自ずと美しくなる。」手仕事による労働の喜びを大切にしたモリス。喜びが産み出した工芸品に囲まれた生活は豊かなんだろうな、としみじみ。
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昨日の宮台真司の話[@麻布学園]も結局、幸せであるための共同体がテーマだったような。共同体の崩壊を公共事業に頼る貧しさ、匿名性の高い大都市民の劣化…繋がってくる気がします。

麻布一番でのランチはやさい三昧で。
[麻布かりんと]では堅くて甘い、笹かりんとを選択。手が止まりません…。
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『石子順造的世界』2012回顧 [art]

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前回日記のヘビ貯金箱はまさにキッチュ(笑)。そしてキッチュと言えば思い出すのがこの企画。
美術評論家石子順造の論説に基づいて、民衆の心の表出ともいえる信仰とサブカルチャーをコレクションしたもの。キッチュな造形にこめた民衆の願望が溢れかえっていたっけ。


若い学芸員の企画。関係者の話によると私物コレクションも随所に並べられていて熱意たっぷり。
メインはつげ義春の『ねじ式』の原画。暗くて静かな色合い、区切られたスペースであの世界にどっぷり浸れて気分もすっかりねじ式です。
計算尽くされた空間のもと、墨汁のかもす微妙な濃淡が言語化できない夢の深い森に迷いこませるかのようであり…

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http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/ishiko/
以下抜粋

3 キッチュ 匿名表現のかなたへ

石子の本領発揮となる活動期後半を集約するのがキッチュ論です。「まがいもの」「通俗物」などと訳される「キッチュ」は定義の難しい用語ですが、石子は造花や銭湯の背景画といった幅広い民衆の表現をこの用語でひとくくりにして論じ、「近代」が切り落としてきた表現から「現代」を照射しようと試みます。
まがまがしくもにぎやかな展示にご期待ください。
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ソフビの怪獣の展示(笑)にはこんなコメントが。
『怪獣や架空の動物を思い描く想像力とは、そもそも現実への不満に根ざして突然変異を願う『知』であるはずだと石子はいいます。つまり、怪獣を産み出すチカラを失った時、人は社会に管理されてしまうのではないかと。』

といった具合でいちいち面白い!



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1/21にはトークイベントがあったのだけど、30分前には既に満員で入れなかった。聴きたかったな。
「ARTの消えるところ」中沢新一(人類学者)椹木野衣(美術批評家)@府中市美術館

ベン・シャーンの「ラッキードラゴン」 [art]

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「ラッキードラゴン」
第五福竜丸を課題にしたベンシャーンの60年の作品が夕刊に。
流麗な線は一本もない。揺れる線が無念さをすくい取る…という記事も胸に迫る。
芸術が媒体となる可能性を「福竜」という言葉の意味に載せたい。

ともすればポップで馴染みやすい造形、そこに浮かぶ深いメッセージ。
福島県立美術館所蔵のこの絵。
巡回を始めるこの企画にも、この記事にも「核に揺れた今年だからこそ受け止めなければ」という気概を感じる。

芸術家も学芸員も新聞も、自分の仕事で貢献できる手段を考え続けている。





こんな記事もありました。

伝えたい「第五福竜丸の記憶」 吹コンで玉名女子が演奏

自由曲をラッキードラゴンに決めた直後、大震災が起きた。いまも福島第一原発事故の放射能被害に苦しむ被災者を思うと、演奏することに迷いもあった。しかし、被曝が過去のものでないことを伝えたいと、部員たちは福竜丸の映画を見て曲の背景も学んだ。部長の山田夏奈さん(18)は「悲惨な出来事が起きた今だから伝えたい」。

 曲のもとになった絵「ラッキードラゴン」は、米国画家ベン・シャーンが被曝で亡くなった福竜丸無線長の久保山愛吉さんを描いたもので福島県立美術館に所蔵。ベンは自身の絵本「ここが家だ ベン・シャーンの第五福竜丸」で言っている。「無線長は、あなたや私と同じ、ひとりの人間だった。彼を描くというよりも、私たちみなを描こうとした。(中略)亡くなる前、幼い娘を抱き上げた久保山さんは、我が子を抱き上げるすべての父親だ」

 福竜丸事件では、船員だけでなく日本中の人が「死の灰」におびえた。雨を恐れ、魚や水や野菜を心配した。あれから57年が過ぎたいまは、原発事故の放射能汚染から幼い子らを守ろうと必死だ。
(抜粋)



原水爆の 被害者は
「わたしを 最後に
してほしい」といって
かれは なくなった。
ひとびとは わかってきた――
ビキニの海も 日本の海も アメリカの海も
ぜんぶ つながっていること。
原水爆を どこで 爆発させても
みんなが まきこまれる。

(絵本より)


ベン・シャーンが描いたラッキードラゴンシリーズの絵に、ビナードさんが文を寄せて絵本にしたのが「ここが家だベン・シャーンの第五福竜丸」(集英社、07年に日本絵本賞)。

ビナードさんは言います。

かわいそうな久保山さん、気の毒な乗組員という被害者の物語、犠牲者の物語でした。そうした一面はあっても、本質はそこでないと僕は思った。本当は英雄の物語だと。

乗組員は「死の灰」を浴びただけでなく、その灰を持ち帰った。彼らが採取したサンプルのおかげで、水爆実験だったことが判明した。それは偶然ではなく、乗組員の知恵と行動があったからです。


ビナードさんは警告しました。
「ひとびとは 原水爆を なくそうと 動きだした。けれど あたらしい 原水爆を つくって いつか つかおうと かんがえる ひとたちもいる」

(インタビュー抜粋)

そういえば、原発も核を保有する為に存続するという一面を持つのよね。
「核の冬」はまっぴらだわ。


【追記】

そして、福にまつわる二つの出来事から「福」という字の一つの側面を、ここで考えなければいけない。
偶然にも「このままではいけない」、と身を呈して指し示す指針になっている。

何がラッキーなのか、何が幸福なのか、神さまがいるならば大きな枠でみているというのか。
この側面は、言葉を大にしては言えない。あまりに大きな無念と犠牲をともなっているから。
そして、もうひとつの福の側面を本来の福にするのは私たちの役目なのだろう。




《再追記》
左側の竜は核爆発を示しているのだそう。
竜を核にみたてるなんて、芸術家の感じ方に身震いを感じる。
人はこの神の領域の生き物である、この竜を扱えるのだろうか。
奇しくも辰年。賀状を通じて崇め奉ったところ。
さらに、竜にまつわる人間の要求も含めて、鎮まり給えと祈りたい。


★ETVでも日曜美術館で特集が。是非観ようと思う。

日曜美術館「静かなるプロテスト~反骨の画家 ベン・シャーン~」

放送日:2012年1月15日(日曜) 午前9時~9時45分
再放送:2012年1月22日(日曜) 午後8時~8時45分

出演:
脚本家 山田太一
詩人 アーサー・ビナード
写真家 江成常夫
福島県立美術館学芸員 荒木康子








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